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maguu's Ayurveda
 MUCUNA
ムクナはその1

ムクナ豆

は、インド原産の豆で、土地を選ばず旺盛な成長力と収穫量で一般食糧としても利用されますが、その「あく」の強さから、多くの量を食べることにむかない豆のため、健康維持用食材として利用されています。

実は、この「あく」とされた成分は、アーユルヴェーダなどの伝統医学においては、脳の神経伝達物質の減少などから起こる不都合な症状の緩和に利用できることを知っていました。そのため、古くから、「若返りのハーブ」「ボケ封じのハーブ」と呼ばれ特別な目的を持って食されてもきました。

特に、アーユルヴェーダでは、現在の西洋医学で「パーキンソン病」と呼ばれる症状において、古くからムクナ豆が利用されてきました。

日本でも「八升豆(はっしょうまめ)」の名で栽培されていました。しかし、豆は硬く「あく」が強いことから調理に手間隙がかかり、また日本人の好みとするやわらかい煮豆になりづらいなどのことから日本での栽培はほとんどなくなってしまいました。

しかし世界では、ムクナの成分の分析が進み、その成分が雑草の発生減などが科学的に研究され雑草の発生を著しく減らすことや、トウモロコシの株間にムクナを植えることで収穫量が増えること、また休耕地や不耕地などでの栽培が、土地を元気にすることなどが証明され農業用に利用されるために栽培されることも増えてきました。 加えてパーキンソン病やパーキンソン病症候群他、神経伝達物質の不調で起こる様々な体調不良の改善に開発された成分が、ムクナの成分と同じことなどから、ムクナ豆の効能が研究されています。

西洋医学が優勢となった日本でのムクナの研究は、「あく」を減らし、一般食糧として利用する方法でした。ムクナ豆を一時に多く食べることで、胸焼けや口内炎と言った不調が起こることから、一般食糧として利用するときの調理方法などが研究されました。

「あく」とされた成分は、
「L-DOPA(エルドーパ)」で、この成分が神経伝達物質を増やすことが分かっていました。パーキンソン病などで使用される治療薬(現在はまだ治療と言うより進行を抑えるにとどまっている)に使われている成分です。
L-DOPA(エルドーパ)は血液のバリアーを交差させドーパミンの中に転換させる珍しい物質です。ドーパミンとは「運動」「やる気」「集中力」などに関与し健康に大変大きな影響を与えていると考えられています。普段私たちは必須アミノ酸であるチロシンからドーパミンを生成しています。生成の道のりはチロシン→エルドーパ→ドーパミンとなります。
ムクナは「エルドーパ」そのものを含むため、ドーパミンになりやすいと考えられます。

またムクナに含まれるL-DOPAはL-DOPA様男性ホルモン=テストステロンを上昇させて筋肉細胞を増やすことなどもわかってきました。このため、米国では精力サプリや筋肉増強サプリとして有名です。また体重、筋肉細胞増加、皮膚、シワ、髪、視力、記憶力、睡眠などの多くの加齢に立ち向かう研究結果が報告されています。

現在の脳研究では、加齢とともに神経伝達を担う脳内のドーパミン量が減ることも分かっています。病気だけでなくL-ドーパはドーパミンが減って疲労、怠慢、性欲減退、睡眠障害、気分のむら、絶望感、記憶喪失、集中力欠如などを感じる誰もが必要な成分という訳です。

また、現在のレポートではマウス実験にとどまっていますが、パーキンソン病などで薬の後期使用で起こるジスキネジアの発症時期が遅いことが報告されています。ムクナ豆に含まれるそのほかの栄養成分などとの相乗の結果が考えられています。

ムクナ豆は、西洋医学の病名がつけられるずっと以前から、同様の悩みに使われていた、伝統の健康食なのです。


*インド・アーユルヴェーダでの利用と西洋、東洋医学の併用を進める医師や研究者の報告などを参考にしています。効果効能を推奨するものではなく、ご自身の判断のもとご参照ください。



ムクナはその1